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▪子どもの受け入れ環境を5つの視点から考える

  • 執筆者の写真: 村野 栄一
    村野 栄一
  • 2019年7月13日
  • 読了時間: 3分

令和1年6月29日

あきる野市における子育て支援ニーズ調査結果を参考として、数回前のレポート同様に考えてみる。まずは小学生の身近な生活環境についてである。

①安心して遊ぶ場所が少ない、②外出させることへ不安、③地域が安全でなくなっている、などを尋ねるアンケート結果はそれぞれ、①76.7%、②81.4%、③69.6%と「そう思う」「どちらかといえばそう思う」を合わせた結果の割合である。

これは報道されるニュースなどの影響でこの地域に限ったことではないが、不安は否めないであろう。また、習い事や塾に関しての項目では、将来を考えると習い事や塾に通わせないと不安かの質問には、「そう思う」が32.3%、「どちらかといえばそう思う」が34.3%あり66.6%がそう思っているようだ。

では、実際に平日の放課後の時間はどのように過ごしているのかをみると、46.7%が自宅、16.7%が学童クラブ、14.3%が習い事、9.4%が公園や広場で時間を過ごしているのが伺える。

また公共施設で子どもが利用する場所は、複数回答で58.5%が公園、43.0%で図書館、39.6%が小学校校庭などであった。ここでは、半数程度が自宅で過ごしていることがわかった。

視点を少し地域に対する保護者の考え方であるが、ここも複数回答であるが、「気軽に親子連れに関して挨拶や声がけして欲しい」という項目では、就学前の児童の保護者は、62.8%、小学生の保護者は52.3%が望んでいるという回答であり、次に「こどもが危険なことや悪いことをしたときには注意をして欲しい」では就学前の児童の保護者は、64.4%、小学生の保護者は73.5%が同様の結果であった。ここでは地域で子どもたちを指導する機会があれば関わってほしいと保護者が望んでいることが伺える。

続いては子育てに関する不安や負担についてであるが、就学前の保護者では、「不安を感じる」「なんとなく不安を感じる」は51.9%と半数程度であった。この対処方法については、家族や祖父母などの親族、友人など身近な存在に相談しているが、6.7%の誰にも相談しないが気になるところである。

最後に「小学校への就学への不安や負担」に関しては、就学前児童、小学生の調査件数で、登下校の安全と環境や、子どもの友人関係が多い。また小学生では健康や発育面の不安は多い方であった。

今回は5つの視点、身近な地域環境、放課後の過ごし方、地域に望まれていること、保護者が抱える不安・負担で子育てと小学校就学においてを考えてみた。見守り活動や防犯カメラなども地域環境を守る手段であり、また子どもや保護者の心のケアなども相談先がわかりやすく、手が届く環境をつくり続けることが必要である。しかしボランティアに過度な負担が無いように、ビジネスの視点からの外部環境を補佐してより良い状況をつくることも求められていると感じる。

 
 
 

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