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▪法人数と税金

執筆者の写真: 村野 栄一村野 栄一

平成30年9月22日

専門家が多い中、税金の話は、出来れば控えたいのですが、地域経済の観点で、法人数が増えると、地域の経済は改善するのか、という点を考えてみたいと思います。

①「法人税」→ 国税

②「法人住民税」→ 地方税

③「法人事業税」→ 地方税

以上の3種類から構成されています。

①の法人税は、法人(会社)の「所得」に課税される税金で、「所得」が黒字でない場合は、法人税額はゼロとなります。

②の法人住民税は、自治体の公的サービスを受けているので、事業所がある地方自治体に課税され納付の義務を負います。「法人税割」と、法人の資本金別等で定額な「均等割」から構成されています。

③の法人事業税は、地方自治体から法人が事業を営んでいることで、応分の負担を課すための税金です。この法人事業税を課税している地方自治体は、都道府県です。「所得」が黒字でなければゼロです。

という税制のもと、②の法人住民税について、あきる野市を調査してみました。

直近の平成29年度は全体の法人数が1,862社で、均等割と、法人税割の両方を収めている法人は592社で全体の31.8%になる。

平成28年度は全体法人数1,814社で、均等割と、法人税割の両方を収めている法人547社で30.1%。

平成27年度は全体法人数1,794社で、均等割と、法人税割の両方を収めている法人544社で30.3%。

平成26年度は全体法人数1,784社で、均等割と、法人税割の両方を収めている法人519社で29.1%。

平成25年度は全体法人数1,758社で、均等割と、法人税割の両方を収めている法人498社で28.3%であった。

平成25年と29年を比較すると、法人数は104社増え、均等割と、法人税割の両方を収めている法人も94社増えている。

このことから、全体を通しても30%程度は、均等割と、法人税割の両方を収めている法人が存在し、均等割のみの会社も納税していることを考えると、増税になることが理解できます。

この結果からは、法人が増えると地域経済は改善するメリットは伺える。今後は均等割と、法人税割の両方を収めている法人の率を上げることに注視が必要。

企業努力以外に、行政はf-Bizや、Oka-Bizのような取組が、大切になってくるのだろうと感じました。

 
 
 

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