令和1年10月26日
前回の続きで、「サービスパッケージ」のイメージを福岡市でトヨタ自動車や西日本鉄道株式会社をはじめとして、関連企業が日本でマースのイメージを実現した実験を行なっている。以下にアクセスして動画を確認して頂くとイメージが付きやすいと思う。
具体的にフィンランドではマイカーの一日あたりの稼働率は日本同様の4%程度であり、月のマイカー維持コストは交通手段のコスト3万9000円の約85%の、3万1200円であった。日本では都市にもよるが、1日平均4回で7KMが移動しており、死亡事故のリスクは3600人/年である。
また月5万円を車関連で支出している方であれば、マイカーが不要になれば一日あたり、約1700円でタクシー4~5キロ分は支払える金額が手元に残る計算だ。
公共交通の筆頭のバスにおいてもこの半世紀で60%も減少した。今や運転手の確保もままならない状態である。しかしタクシーでは費用的に長距離移動は難しい。
今後2025年後期高齢者に団塊の世代が突入する。中心市街地の商店街の衰退を招いてきた、今までのようなロードサイド型の店舗にマイカーで出かけるライフスタイルの、まちづくり計画も見直す必要が出てきた。
行政では足の確保に、コミュニティーバスや、乗り合いタクシーなど普及しているところが大半だが、コストが係るので、いつまでも続かないであろう。
今後はオンデマンド型交通としてライドヘイリング・配車タクシー・オンデマンド型乗合交通に力を入れる必要があると思うが、ライドヘイリングは、営業許可のない一般人が有償でタクシー事業を行う「白タク」行為なので、「道路運送法」で禁止されているので、その規制は外していく必要がある。続いては配車タクシーであるが、スマホのアプリで呼び出せるようになったタクシーのことで、タクシーの現在地確認,事前に登録した決済情報での支払いなどができる。最後はオンデマンド型乗合交通で、ドコモでは、2017年3月より株式会社未来シェアとモビリティサービスプラットフォームの共同で「AI運行バス」を運行している。乗りたいときに行きたい場所まで、自由に移動できるオンデマンド交通システムだ。リアルタイムに発生する乗降リクエストに対して、AIを使い膨大な計算量から効率的な車両・ルート(乗り合せる組合せ)をリアルタイムに算出。利用者がスマートフォンのアプリや電話から行った予約をもとにAIが車両配車を行い、効率的な移動を実現する事業を開始しており、これまで東京都副都心地区、九州大学、兵庫県神戸市、鹿児島県肝付町、神奈川県横浜市、群馬県前橋市などにおける実証実験を通して、リアルタイムに効率的な車両・ルートを導き出すAI配車機能の確立に取り組み、一定の品質・性能を実現することができたようだ。
具体的な提供価格は、営業区域数とバスの車両台数により異なるが、初期導入費用は50万円、月額利用料は18万円から提供とある。
今後このようなシステムを駆使して最善の移動手段を確保することが必要であろう。
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