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執筆者の写真村野 栄一

▪あきる野市の強み弱み

令和1年9月8日

あきる野市役所全職員からのアンケート調査結果から、市の強み・弱みと感じているところを分野別から考える。

強みからは、都市整備では、東部の都市環境、西部の山林、市域南部に川が流れる、東京の縮図の多様な環境があるや、圏央道の利便性。都内なのに恵まれた自然環境。比較的安価な地価、土地利用が可能な場所が多いなど。

産業振興からは、観光資源が豊富(秋川渓谷・温泉施設・東京サマーランド・バーベキュー場・ハイキング等)や、多くの農地の保全、新鮮野菜など。

生活環境からは、地域コミュニティの強さ、大規模災害が少ない、治安が良い、豊かな自然など。

保健福祉からは、健康寿命が高い、豊かな自然の中での子育て環境。健康づくりに関わる市民の協力体制の確率など。

教育文化からは、歴史文化史跡等の資源(五日市憲法草案・阿伎留神社等)、国内外3つの友好都市・姉妹都市(アメリカのマールボロ・大島町・宮城県栗原市)、伝統芸能など。

行財政からは、市民と連携のとれる職員が多いなど。

弱みからは、都市整備では、公共交通の不便さ(電車本数や乗り継ぎの利便性の低さ)、市内バス交通網の不便さ、不動産価値の低さなど。

産業振興からは、産業集積の不足や、商業施設、商店会の衰退、観光資源や名産品の知名度の低さなど。

生活環境からは、高齢化に伴う地域の繋がりの維持、郷土愛の低さ、活発に活動する市民団体がすくないなど。

保健福祉では、福祉分野の独自の取組が少ないや、低所得者の割合が高い、子どもに対する福祉が充実していないなど。

教育・文化では、学業環境の低さ、学力に課題があるなど。

行財政では、基盤整備の脆弱さや、市の発信力の弱さ、老朽化した私有建物と設備などがあげられた。

資源の点からは、観光場所として紹介出来るだけでなく、手を加えることで利用出来る自然があるや、空気が美味しい、都心から程よい距離など、強みで記した類が集計された。

また、今後の「負担は増えても行政サービス水準を維持すべき」が、職員の回答数で36.2%をしめ、「負担は変えないこととし、結果的にサービス水準が下がるのはやむを得ない」は19.4%であった。

これを市民アンケートの調査結果と比較すると、はじめの質問の負担増でも水準の維持の声は33.3%で、後者の結果水準が下がるのはやむを得ないの回答は16.1%であった。また市民アンケートでは、どちらとも言えないという回答は26%と多いが、「負担は増えてもサービス水準は上げるべき」と答えた市民は7.3%で職員の5.2%を上回った。単純に負担もサービス水準も下げるべきと考えている市民は6.5%であった。

今後5年間で重点的に取り組むべきと考える内容は、産業振興が多く次いで、行財政、都市整備となった。

産業振興ということは、観光資源や、商店会の活性化、特産品などの周知などである。

この分野は財政の投入必要ではあるだろうが、主として地域の知恵と継続力ではないか。そのための仕掛けを考えることが大切である。強みをより強く、弱みの克服。また強みがあるゆえの弱みという一面もあるので、そのバランスも大切である。

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