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▪公共交通の考え方を考える

  • 執筆者の写真: 村野 栄一
    村野 栄一
  • 2019年7月13日
  • 読了時間: 2分

平成30年10月14日

高齢者の交通事故がよくニュースで出るが、自動車を手放すと、生活する上で移動は大変で生活を変える必要もあるだろう。

あきる野市でも、免許返納したいが、その後の生活は、不便極まりないのではないかということで、踏み出せないという声も聞く。誰でも言えることは、健康で元気なうちはそれでも、なんとかなるが、体調を崩したり、足腰が弱くなると大変な問題だ。

現在あきる野市でいうなら、コミュニティーバス1台が、市街地をくまなく巡回運行している。

それが運行出来ない、盆堀地域交通対策事業として、小宮・戸倉地域の盆堀地区で、2013(平成 25)年3月から、地域住民が主体となって、ワゴンサイズの車両を地域に貸与し、地域の居住者が運転を担う形で、7人乗りワゴン車で、毎日6便無料地区最深部から路線バスのバス停までの間を運行している。

この方式については、市内外から注目が集まったが、現在では、運転に協力してくれた、住民も高齢となり、人材の確保などが課題となっている。

公益財団法人日本都市センターの「人口減少時代における地域公共交通のあり方」検討会の資料によると、自動車の時代が到来すると、空間的な制約は極めて弱くなり、郊外に低密に街が広がったと分析している。

つまり、主たる交通モードが変わるたびに、都市の形も合わせて変化してきた結果、従来は都心部に集中していた都市機能は無秩序に拡散し、急激に高まる自動車需要に対して、道路供給が間に合わず都市の至る所で慢性的な渋滞が発生した経過もあった。

今後のまちのカタチとして、国土交通省では集約型の都市・地域づくりは、単に中心市街地の居住者を増やすだけではなく、市街地をコンパクトにまとめる。

歩いて暮らせるまちづくりや公共交通機関の整備を進め、自家用車に過度に依存しない移動環境を整えるとともに、都市機能が集積し、人々が集まるような魅力ある中心市街地を形成することが重要であるし、過密の弊害を招かないよう基盤整備との関係も、考慮する必要があると示している。

では、未来にむけた、まちづくりを見据えた路線とは、今と逆の発想のような気さえする。交通不便地域をどうするかが、まちの課題だ。

国の言うコンパクトシティー構想なら、便利な地域をつくって、そこに交通弱者は集まってもらい、住みよいコミュニティーを構築することに費用を使うべきだ。

しかし住み慣れた場所を離れるのは、住民にとっては辛いし、便利な地域の地価も上昇する。そのあたりも頭に入れて、今後計画を進めていく必要はある。

 
 
 

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